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音色とノイズ [雑談]





ピアノの音色が奏者によって異なるのは何故かということが長年の疑問でした。というのもピアノというのは構造上はハンマーが弦の上に落ちることで音を出しており、音の大きさはハンマーが持ち上げられる高さで決まるものだからです。ですから鍵盤を押すという行為はハンマーを何処まで持ち上げるかという間接的なものであり、タッチが異なっても音はハンマーの落下によるものなので強弱以外に人の操作は影響しないというのが原理的な構造です。昔調べた範囲では奏者による音色の違いというのは主にペダル操作と鍵盤を押していることによる共鳴音のコントロールによるものだという理解でした。最近になってネットで検索して見つけた説明では弦の振動以外のノイズ成分が強く影響しているというもので、成程と思いました。そこでも勿論それ以外の要素として微妙な強弱、多声部のバランスなどの音楽表現に係る要素による影響も書かれているのすが、ノイズが人が感じる音色に大きく影響しているというのは興味深いものでした。ノイズというのは鍵盤を叩くと鍵盤そのものが底に当る音が出ます。ピアノ演奏を聴いていると音程以外にカタカタ、コトコトという音が鳴っています。弦楽器や管楽器などでも音色の印象は発音が大きく影響すると言われています。ですからピアノのハンマーが弦を叩いて出る純粋な弦の振動音に差は無いとしても奏者の鍵盤へのタッチが生み出す様々な雑音成分が発音時に同時に出ておりそれが音色の違いになっているということのようです。
ギターの場合は指先が音色をコントロールしているという感覚が強いのでノイズ=悪であり、ノイズが少ない方が良いというのがクラシックの正統的な考えになりますが、フラメンコやジャズなどではノイズも音色の構成要素と捉えています。要は程度問題ですがノイズも含めて音楽表現と考えると表現の幅が広がるかもしれません。


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